不動産会社の免許番号で判断することはできない

不動産会社を運営するには「宅地建物取引業者」としての許可を取得する必要があります。良い不動産会社を選ぶ基準として、この宅地建物取引業者に発行される「宅地建物免許証番号」を目安にする方法が有名ですが、実はあてにならないこともあります。

宅地建物免許証番号って知っていますか?

不動産会社の窓口や事務所に行くと、顧客に目立つようにして宅地建物免許証が掲示されています。中には事務所の外に看板を作り、宅地建物免許証に記載されている免許番号を掲示している業者も多くあります。実はこの宅地建物免許証には国が発行するものと、都道府県が発行する免許があります。

  • 国土交通省が発行する免許番号:国土交通大臣(1)第2345号
  • 都道府県知事が発行する免許番号:東京都知事(1)第2345号

この2種類の免許の違いは、業務を行っている範囲で決められており、2か所以上の県に営業所がある不動産会社では国の免許(国土交通大臣)、1か所の県内だけで営業している不動産会社は都道府県知事の免許が必要になります。

つまり不動産会社の掲示している宅地建物免許証番号で国土交通大臣からのものであれば、営業範囲の広い大手不動産であり、都道府県知事のものであれば地元に密着している業者だと解るのです。

しかし、全国展開している大手不動産会社も、2県で営業している中小企業であっても国の宅地建物免許証番号になるので、それだけで判断するのは難しいので注意して下さい。

( )の中身は免許の更新回数を表す

宅地建物免許証番号には( )があり中に数字が記載されています。宅地建物免許証は5年ごとに更新が必要で、この( )内に記載されている数字は更新回数を示しています。

  • 初めて免許を取得した不動産会社:東京都知事(1)第2345号
  • 営業開始から15年経過した不動産会社:東京都知事(3)第2345号

このように免許を更新した回数が( )内に記載されるので、それを確認するだけでその会社の営業実績が想定できるのです。

良い仲介業者を見極める方法として、免許の更新回数を見る方法が紹介されることがあります。更新回数が多いほど営業実績があるので安心と言うことです。

これははたして正しい判断方法なのでしょうか?

( )の中身で業者の信頼を見極めるのは無理

例えば東京都で22年間不動産業を行っている会社があるとします。この場合、免許の更新回数は5回になるので「東京都知事(5)第2345号」となっています。地元密着で頑張ったこともあり、業績が好調なので新たに神奈川県に支店を出すことになりました。

そうなると免許はどうなりますか?…そうです、都道府県の免許から国の免許に切り替えなくてはいけなくなります。そうなると22年間の営業実績があっても「国土交通大臣(1)第2345号」と( )内は「1」になってしまうのです。

つまり都道府県知事が発行する免許の場合では、( )内の数字を見ることである程度の営業実績が解りますが、国土交通大臣発行の免許では判別できないことがあります。

宅地建物免許証番号で不動産会社の良し悪しを判断することはできないと理解した方が無難ですね。